オーデマ ピゲの複雑機構モデル(パーペチュアルカレンダー、クロノグラフ、ミニッツリピーターなど)は、ムーブメントの構造が精密でパーツの数も多いため、通常の自動巻きモデルよりもオーバーホール費用が高額になります。
✔ パーペチュアルカレンダー:約31万円
✔ ミニッツリピーター・トゥールビヨンは50万円以上
✔ スイス送りになると、オーバーホール完了まで半年以上かかる場合もある
✔ 正規メンテナンスを受けることで、資産価値を維持しやすい
✔ 非正規店では費用を抑えられるが、正規パーツの使用や技術力にばらつきがあるため慎重に選ぶ必要がある
詳細を見ていきます。
① オーバーホール費用の目安(2025年3月時点)
オーデマ ピゲの公式サイトに基づくオーバーホール料金(スイスフラン:CHF)を、日本円(1CHF=約150円)で換算すると、以下のようになります。
ムーブメントの種類 | オーバーホール費用(正規店) |
---|---|
クォーツ(電池式) | 約75,000円(500CHF) |
手巻き | 約120,000円(800CHF) |
自動巻き | 約127,500円(850CHF) |
エクストラシン(薄型ムーブメント) | 約180,000円(1,200CHF) |
クロノグラフ(ストップウォッチ機能付き) | 約240,000円(1,600CHF) |
パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー) | 約315,000円(2,100CHF) |
ミニッツリピーター・トゥールビヨンなど超複雑機構 | 50万円以上(モデルによる) |
✔ クロノグラフは、一般的な自動巻き時計よりもオーバーホール費用が約10万円高い
✔ パーペチュアルカレンダーは、通常のモデルよりも約3倍の費用がかかる
✔ ミニッツリピーターやトゥールビヨンは、カスタム対応になるため見積もり次第(数百万円になることも)
② オーバーホール費用が高額になる理由
✔ 複雑なムーブメント構造:通常の時計よりも部品点数が多く、分解・組み立てに時間がかかる
✔ 調整が高度な技術を要する:パーペチュアルカレンダーやミニッツリピーターは、ほんのわずかなズレでも機能しなくなるため、精密な調整が必要
✔ 純正部品の交換が必須:特にトゥールビヨンやクロノグラフのパーツは、摩耗しやすく交換費用が高額
③ 非正規店でのオーバーホール費用
ムーブメントの種類 | 非正規店の費用(目安) |
---|---|
クォーツ | 約40,000円〜80,000円 |
手巻き・自動巻き | 約80,000円〜150,000円 |
クロノグラフ | 約150,000円〜250,000円 |
パーペチュアルカレンダー | 約200,000円〜400,000円 |
ミニッツリピーター・トゥールビヨン | 対応不可のケースが多い |
✔ 非正規店では費用を抑えられるが、正規パーツの使用可否や技術力にバラつきがある
✔ 特に超複雑機構(トゥールビヨン・ミニッツリピーターなど)は、正規店以外では対応できないケースが多い
✔ 正規メンテナンス履歴がないと、資産価値が下がる可能性がある
④ オーバーホールの所要期間
メンテナンス先 | 所要期間(目安) |
---|---|
正規店(オーデマ ピゲ公式サービス) | 6〜8週間(スイス送りの場合は半年以上) |
非正規店 | 2〜6週間(業者による) |
✔ 複雑機構モデルは、スイス本社送りになることが多いため、修理期間が長くなる
✔ 正規店でのオーバーホール後は、2年間の保証が付与される
✔ 非正規店では、保証期間が短かったり、純正部品が使われないことがあるため注意
特にトゥールビヨンやミニッツリピーターなどの超高額モデルは、正規メンテナンスが必須です。オーバーホールを検討する際は事前に見積もりを確認し、適切なメンテナンス先を選びましょう。
メンテナンスのタイミングや適正な依頼先、価格帯など、オーバーホールの詳細は下記の記事が役立ちます。
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