リシャールミルのオーバーホールは基本的に正規店でしか対応できません。その理由は以下の通りです。
①純正部品の供給が制限されている
②専用の工具・設備が必要
③メーカー独自の高度な調整技術が必要
④非正規メンテナンス履歴が資産価値に影響する
では、詳細を見ていきましょう。
①純正部品の供給が制限されている
・リシャールミルは正規メンテナンス以外には純正部品を供給していません。
・非正規店では互換部品が使えないため、修理自体が困難です。
②専用の工具・設備が必要
・リシャールミルは特殊なケース素材(カーボンTPT・セラミックなど)を使用しており、専用の機器でなければ分解や組み立てができません。
・非正規の修理業者には、メーカー指定の設備がないため、適切なメンテナンスが難しくなります。
③メーカー独自の高度な調整技術が必要
リシャールミルのムーブメントにはトルク制御機構や耐衝撃構造などの特殊技術が使われており、一般的な時計技師では調整できないケースが多いです。
④非正規メンテナンス履歴が資産価値に影響する
・非正規店でオーバーホールを行うと、メーカー保証が無効になり、今後の正規メンテナンスを受けられなくなる可能性があります。
・正規メンテナンスの履歴がないと、買取価格が大幅に下がることもあります。
◆ 非正規で修理した場合のリスク
・非正規店の対応自体がほぼ不可能なため、そもそも選択肢が限られる。
・もし対応可能な業者があっても、純正部品を使えないため、本来の性能を維持できない可能性がある。
・一度非正規メンテナンスを受けると、今後の正規メンテナンスを拒否される場合がある。
以上のことから、リシャールミルのオーバーホールは正規店に依頼するのがおすすめと言われる所以です。
依頼先の選び方から費用の目安まで、オーバーホールに関する実用情報は下記記事を参考にされてください。
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